お知らせ2つ

東京大学の「BiblioPlaza」というサイトで、『理知のむこう――ダニイル・ハルムスの手法と詩学』を紹介しています。 ご興味のある方はご覧くださいませ。

 

また、詩人の山﨑修平さんの主宰する「crossover」というサイトで、歌人の伊波真人さん、作家の町屋良平さん、山﨑さん、そしてぼく、の間で去年行なった読書会の模様が公開されました。マーサ・ナカムラさんの詩集『狸の匣』が課題図書です。こちらもご興味のある方はご覧くださいませ。

 

ちなみに、この読書会の後半で、ぼくは視覚の話をしています。この話の背景には、純粋な知覚というものはなく、知覚はつねにすでに知覚以外のもの(思考、嗜好、希望、習慣、常識等々)の侵入を許している、という考え方があります。

 

ところで、純粋な知覚への志向、とりわけ、ありのままに世界を見たいという志向は、ハルムスに見られました。ハルムスだけでなく、西洋のモダニズム全般に見られました。この点については、クレイリー『観察者の系譜』に詳しいので、ご興味のある方はご覧くださいませ(今日はこればっかりですが…)。